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15.Radio Caroline
1stだALL-OUT=「じぇんぶ吐き出した」こいつは名盤だ!シンヤの書く詞っていいよな
Do you wanna R&R ?

 ミッシェルが好きだったから、解散後の各メンバーの活動も追いかけている。キュウちゃんの活動だけはすべてを把握しきれていないが、チバの"ROSSO"や"The Birthday"も、アベフトシが参加した"KOOLOGI"も生で確認している。

 そんな中、ウエノコウジの始めたレディキャロは、なぜかとても身近に感じる。ロックやりてぇと思ったガキが、初めて楽器持って集まりましたって感じの新鮮さが、いつまでも付きまとう。
 ステージ上の息づかいが確実に客まで届く、そこそこの規模のライブハウスが一杯になり、200から、多くても400くらいの客が飲んで騒いで汗に濡れる。

 バンドってこーゆーもんだよ。ロックってこーゆーもんだろ。と、いつも思う。

 正直、Patchより上等なギターを弾くヤツぁ腐るほどいるし、格別唸らせる歌を歌うわけでもない。でも、肩に力の入った素人みたいに、指先から血を流すまでギターひっ掻き回して自嘲気味に「サイコーだぜ」と繰り返すPatchは、触れると全身汗でベタベタだが、キモ・カワイイ。

 Aから入ったら次はDだろ、最後はEでおしまい!的、ウエノのベースは、どこまでも進んで行って、クスベくんの手数の多いドラムがそれを煽って留まるところを知らない。

 ズンズンゴリゴリガンガンで、時にセンチでクール。 対バンしてぇ。  (07.07.24)


14.Bill Evans Trio
Portrait in jazzSunday at the Village VanguardWaltz for DebbyExplorations
揺れる・たゆたう・突き刺さる

 The Monkey Businessは、ガレージR&Rバンドなのだが、オレは元々ジャズも聴く。というより、20代はロックよりもジャズばかり聴いていた。

 近頃、あっちの人やこっちの人が「グルーヴ」を話題にする。もちろん昔からある言葉なのだが、なんだか新鮮。「ノリ」が良いとか悪いとか言うが、昔から似ているようで違うよーな気がしている。

 辞書的に言うと、GROOVEは、
 "ジャズやロックなどの音楽で、「乗り」のことをいう。調子やリズムにうまく合うこと"
 なのだから、「ノリ」と同じなのだが、同じと言い切るにはどうも違和感がある。

 グルーヴと言われてオレが真っ先に想起するのは、BILL EVANS TRIO。やはり、ベースはスコット・ラファロ、ドラムスはポール・モチアンでなくてはならない。

 夭逝した守銭奴、超絶技巧の天才ラファロに比して、これといった強烈な売りがあるわけでもなさそうなモチアンのドラム。

 彼ら3人の繰り出す音は、大波、時には小波となって寄せては引き、聴く者の心から何かを洗い出しながら、高まり、逆巻き、また微かに渦巻き、謎めいた秘密の宝を遠い沖からもたらす。

 演奏者の体の中には、それぞれの音のうねり、リズムのうねりがある。グルーヴは、三者のうねりがひとつに同調する時に生まれるという人がいる。しかし、それは短絡的に過ぎるのではないかという気がしている。
 三者三様バラバラだったうねりが渾然一体となって、あるひとつのうねりに集約された時、グルーヴは生み出されるのではないか?ビル・エバンス・トリオの演奏を聴いていると、そんな気がしてならない。

 エバンスの薄いグラスを弾いたようなリリカルで繊細なそれでいて力強いタッチのピアノと、ラファロのこれみよがしに自己主張するベースの間にモチアンがいなければ、彼らの演奏にこれほどのグルーヴは生まれなかったのではないか?と。
 モチアンは、ふらふらしたシンバルワークとスネアドラムのアクセントで音の糸を紡いでいる。

 三者のうねりを同調させることすら難しい中、これはひとつの音の奇跡のように思われる。
 ロックのGROOVEも、その正体は同じなのだが。道は遠い。   (07.01.27)


13.Dr.Feelgood
ダサ格好良い1枚目足みじか!ライブだよBBCって偉いよな
唯一無二。謎のズンドコ・ブルーズR&R

 Thee Michelle Gun ElephantがGarageバンドと称され、チバが大好き宣言などしたらしいので、Dr.Feelgood再発見のよーなことになったみたいだが、TMGEは実はそれほどDr.Feelgoodではなかったりするのであって、世間ではよく知らねーよーだが、TMGEは"MONO MEN"だったりするのですけど、ま、それはこの際置いておく。

 Dr.Feelgoodは、とーってもダサイ。リズムは常にズンドコしている。その一方でギターはパキパキしている。ステージ・パフォーマンスもぎくしゃくしていてぎごちない。そして、若い時からおっさん臭い。加齢臭漂っている。ギターのウィルコさんとベースのジョン・B・スパークスはんが2人つるんだ鶏もどきの前進後退は微笑ましいが痛々しくもある。スパークスはんの容貌は寅さんに出てくる蛾次郎以外の何者でもない。ヴォーカルのブリローはんに至っては、どこから見てもくたびれたイケてない中年サラリーマンのおとーさんでしかない。

 にもかかわらず、彼等の奏でるブルーズベースのR&Rはオレの心を捉えて放さない。
 おっさんの癖に格好良い。エロかわいくもエロ格好良くもないが、ダサ格好いい。
 聴いてると、こっちの体が自然にビートを刻み始める。

 真似しようと思ってもなかなか真似できない。技術的にどうこう言うようなところはさほどないように思うのに、真似できない。独特のビートの正体本質が、ウィルコさんの刻むカッティングにあるのは確かなのだが、真似ても真似きれない何かが別にあるよな気がする。
 白髪頭のおじさんになった今のウィルコさんのライブを観たけれど、そして別にウィルコさんは衰えてはいなかったし、リズム隊は昔のFeelgoodよりファンキーにグルーヴしていたけれど、昔のあのFeelgoodのFeelgoodさそのものとは、別のR&Rだったよーに思ったのだった。

 ブリローはん、おっさんに見えたが喉頭癌でなくなったのは41になる年。まだまだ本格的なおっさんじゃなかったのだね。今のオレより貫禄あったけど。

 ちゅーことで、定期的に無性に聴きたくなる謎を秘めたR&Rブルーズバンドなのだった。

 そして、オリジナル・メンバーが誰一人いなくなっても"Dr.Feelgood"が未だに続いていることが、謎でありつつ、ダサ格好悪い。  (06.08.12) 


12.Lonesome Dove Woodrows
Cafe' de Cobalt  Winter Shuffle  Charade Moon
ライブバンドにして、バンドマン。

 長ーいあいだ放ったらかしにしていたこのコーナー、久々にUPするのは"LDW"。
 誰じゃそれ?と言うなかれ。R&R好きなら知っとけよ!と言いつつ実のところ、オレにしても昨年までこの活動歴の長いR&Rバンドのことは知らなかったのである。いやぁ、知って良かったよマジで。

 きっかけはスカパー!"Space Shower TV"で6月9日に放送しておった"ロックの日"特番。ジャパニーズ・ロックバンドのPVをガンガン流してる中、聞こえてきたのが"ブラック・バニー・ブルーズ"。
 ヤバめの気配漂うヴォーカルの絞り出すよな声。タイトなリズムにキレてるギター。全員、黒の上下で舞台上ってのもなかなかに決まっておった。あー、こういうのいたんだぁとしばし感心&放心。
 その場で1stアルバム"Cafe' de Cobalt"ネット注文し、続いて"Winter Shuffle"も手に入れると、MP3プレーヤーのヘビーローテーション入り。大阪に来るの聞きつけてライブに突撃、いきなりかぶりつきでアタマガクガク、両手ブンブン振り回して大暴れ。その後も彼等が来阪するたびに最前列で暴れとる。

 その後、3ピースで活動再開したオレタチ、どこでどう間違ったのか、地元のハコのブッキング担当者のいい加減さが幸いし、憧れの彼等と対バンすることとなったのだった。ビックラ。

 06年6月10日、オレタチがリハやってる時、あろうことかLDWの4人がリハ待ちで客席に控えている。リハ、聴かれちゃったわけだ、彼等に。で、彼等のリハの終了後、めでたくヴォーカルのTarshiさんからサインをゲット。ウチにある上記3枚にはすべてTarshiさんのサインが入っておりやす。

 当日公演が終わって深夜。終電もなくなったホールでDJの2人が流す曲に合わせて、明け方近くまで踊っていたのはオレとカミさんとLDWの3人(Tarshiさんはアメ村に行っちゃった)だった。

ギターのカズさん  : 最初、オレタチのことを大阪アンダーグラウンドにわだかまっているヤバ系のバンドだろうか?と思ってたが、LDWのファンだと知って安心した由。モンビジの演奏、カッコ良かったよと世辞。ストラトの三角ネックを自分で削ったやら、オレの使ってる黒いテレのことやらギター談義に花が咲く。

ベースのババさん : 「それって花田さんと一緒じゃないっすか〜。先輩〜」と、オレの歳のことで盛り上がる。そーなのよ、オレは無駄に歳食ってきたのよ。ふんっ!でも、正確には花田さんの方がひとつ上であるので、そのへんよろしく。

ドラムのトキさん  : 楽しいのか楽しくないのかよくわからん風情で、踊り遊ぶメンバー2人をちょっと離れたところからビール飲みつつ寡黙に見やるクールガイ。

ヴォーカルのターシさん : ウエノにもうちょっと頑張れよって言われるけど、頑張れねーよ。なぁんて言わねーで歌い続けてくださいな。わかってる人はわかってますって。

 で7月、客としてまたぞろ最前列。いつもの軽快かつソリッドなR&R。オレタチのことは、大阪のR&R夫婦として彼等にはインプットされておるよーで。
 カズさんに、「ワンマンでやってくださいよ」って言ったら、「んー、追い追いねぇ」という返事。是非やっていただきたいものである。前座は引き受けましたぜ(笑)。

 オレたちゃバンドマン、細かいことなど気にしねぇ。その日その時楽しくやれたらそれでえーという感じが、出てくる音にもしているところが彼等の魅力。
 R&Rは好きか?Boogieを決めようぜ!Shakeは止まらない!  (06.08.08) 


11.Theピーズ
デビュー・アルバム  5枚目  アンチグライダー
青臭いオヤジたち……。

 ライブを観て、一層好きになるバンドがある。ライブを観て、「あーそーだったんだ」と醒めてしまうバンドもある。Theピーズは、オレにとって圧倒的に前者であった。

 この“バカロック”バンドをオレに教えてくれたのはギターのトロだったが、当初は今ひとつ乗り切れなかったのである。
 欲望のやり場に困ったヤケクソの若い衆が、エッチの代わりにノータリンにロックをやってる感じに、何とも言えぬ「青臭さ」を感じたわけ。

 ところがどっこいこの連中、中年に差し掛かろうが、どこまで行っても「青臭」かった。
 若さと共にあり、そして老成するに伴って消えていくであろう「自嘲」やら「卑屈」やら「見通しの悪さ」を抱えたまま、己の人生諦観しつつ、それでいてまだ見果てぬ「夢」を見ながら、世の中斜めに見るしかない半端モノのハルさん&アビさんは、「へへへ」と笑ったり、「このやろー」と怒ったりしながら、ロケンローな今を生きている。
 彼らは決して、ステージから若者に向かって人生語ったり、苦労話始めたりはしない。

 虚勢を張りそこねた照れ笑いで、自堕落なのかひたむきなのかよーわからん生活ぶりが垣間見える、わけのわかったよーなわからんよーな脈絡のないMC聞きながら、
 「あー、こいつら格好いいよ」、「いい顔してるよ」、と心底思うのである。
 B’zなんて別にいなくてもどってことねぇが、Theピーズはいてもらわなきゃならんのである。
 (05.08.31) 


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