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05THE CLASH
UK盤 1st    London Calling
おー!壊すならオレにくれー!って感じ。
 1977年というまさにその時、リアルタイムで聴いていなかったオイラが、あーだこーだ言う資格はないけれども、やはりクラッシュは挙げんければならんのであるる。

 誰が付けたか、考えのありそでなさそな『勝手にしやがれ』という邦題が冠せられた THE SEX PISTOLS の1stアルバム聴きつつ、「うむむ」と唸っていたのが77、8年頃。その後、お互いにそんなヤツがこの世に存在していようとは夢にも思っていなかった2つ年下のカミさんも、同じ頃、同じアルバム買い込み「うむむ」と唸っていたのでした。じゃが、オイラはPUNKはPISTOLSだけで必要十分であると手前勝手な裁定を下し、ドコで何を間違ったかその後、ジャズロック系インストに走って、そのまんま本格JAZZの深みにずぼーっと嵌り込んでいくわけで、その持続力のなさといったら、まったくもってとんだ呆れポンチなのです。一方、カミさんはと言えば、オイラと違って結構しぶとい質なので、PUNK周辺の切り崩しに着手、CLASHにもその触手を伸ばし、ジャケ買いしたのが "LONDON CALLING" なのでした。このアルバム、今聴くとそれなりにいーんですけど、当時のカミさんにとっては「ハ・ズ・レ」。2枚組だから高かったのにねぇ……。
 そして時は過ぎ、カミさん持参のアルバムとオイラ持参のアルバムが合体し、複数の同じアルバムが2枚に増殖したりなどしながら、カミさんがJAZZ聴き出したり、オイラがROCKに戻ってきたりしながら、あれやこれやでBLUESの旅に出て、戻ってきた時には2人とも、BLUESとプリミティブでストレートなROCKが性に合っておるみたいだねぇという結論に達しております。

 じゃによって、CLASHの1stは後追いで聴いたのだよ。恥ずかしながら。で、「ブルーハーツって、まんまCLASHだったのね」とか、「RANCIDの連中って、CLASH好きなんだー」とか、「目からうろこ」が二、三百枚ぼろぼろと……。

 PUNKってのは、オイラが断るまでもなく大英帝国は労働者階級ビンボー人たち発祥の音楽ですけんど、物理的かつ精神的にボンビーにできているオイラは、基本的にビンボー人の味方です(というより、自身がボンビー)。だから、権威や権力なんてのには虫酸が走ります。というか、吐き気がします。
 ただ、音楽やって金稼ぎ始めると、当初の志(すでにしてここが疑わしい人もおるよーですが)を忘れて、妙な上昇志向に取り憑かれる人も多いわけでして、よーするにそーゆー方たちにとって、音楽は「ボンビーから金持ちになるための手段」に過ぎんのですね。日本でも、矢沢の永ちゃんなど、ハッキリそう公言しておりますし。
 だから、「PUNK(またはROCK)で売れちゃう→金持ちになる→PUNK(またはROCK)は単なるファッションと化す」というジレンマをみなさん抱えているわけです。自分が「クソったれ!」と罵っていたその相手に、御自らがなってしまって平気でいることなどできんはずだとオイラなどは思うのであるけれど、どーやらそうでない人も多いようなのが、この破廉恥な人間世界。PUNKやらROCK'N'ROLLERを標榜しながら、大邸宅構えるわ、バカでかい高級車乗り回すわ、豪遊するわ。なんてことは、POP STARのやること。それならそうとハナから資本主義に尻尾ふって、「♪あれも欲しい〜 ♪これも欲しい〜 ♪くれくれ〜」と歌っておればよかったのです。

 で、CLASHのMick Jonesさん、ロック・スターへの憧れやまず、袂を分かったわけですが、スターへの道は遠かった。そんなMickを切り捨てた Joe Strummer さんはと言えば、スターとはほど遠い、よれよれでくたくたのまんま、2002年の暮れに心不全で50年間の短い生涯を閉じやった。
 「不器用」な人でした。でも、オイラは「不器用」なヤツの方に魅力を感じるし、好きですのよ。

 そんなCLASHがカバーした"I FOUGHT THE LAW"。昨年あたり、日産の4輪駆動車のCMに使われておったけど、なんなんだろーか、これは。PUNKを購買意欲を煽るための道具として使うんだねぇ、今は。
 オレが役者だったら、車やら保険やらサラ金やら合成洗剤やら住宅やら、あれやこれやのCMなんてもんには、ぜってー出ないし、ミュージシャンだったら自分の楽曲をCMのバックになんぞ絶対に使わせないねぇ(誰も出てくれとも使わせてくれとも言わないけどさ。おまけに、広告代理店の就職試験受けたりしたことあったけどさ)。Joeも、きっとあの世で嘆いておると思うぞ……。
 この曲、「オレは闘った。でも権力に負けた」という歌なんす。若者に向けて日産の人たちが、「どーせ権力には抗えないんだってばさ。ほら、今度こんな車出したよー。いいでしょー。欲しいでしょー。ちょっと働いたら買えるよー。ほら買えー。やれ買えー」というメッセージとして発信していたとすると、かなりあざとい。というか怖い。
 ま、実のところは単純にリズムとメロディーのノリで担当者が選んだだけだとは思うけど。

 というわけで、ノリももちろん大切だろーが、PUNKもROCKもやっぱHEARTだってことだ。
 DO YOU LIKE ROCK'N'ROLL ?                    (2004.06.05)


04.THE ROLLING STONES
December's Children   Beggars Banquet   Sticky Fingers
やっぱ、ロン・ウッド加入前がイイ。好きなジャケを3枚。

 花村萬月氏の長編小説、『ブルース』に登場する若き女ブルース・シンガー=綾は、”Rolling Stone”の演奏直前、観客に向かって言い放つ。「このマディの名曲を自分たちのグループ名にして、そればかりか、曲のアイデアから詞までパクッて大金を稼いでいる口のバカでかいロック・シンガーがいるのよ」、「どこのグループで、なんというシンガーかは言わないわ。でも、本物はマディ。オリジナルはマディよ。わかっているわね?」
 しかーし、実は、わかってるよーでわかってねぇのは、このシンガーさん。というより、シンガーさんにそう言わせた萬月さんであったりするのだな。

 ストーンズは過去から現在に至るまで黒人ブルースマンを搾取したことはない。搾取するどころか、相当に貢献しておる。先人にインスパイアされながら創造することを「パクリ」というなら、この世の音楽すなわちすべて「パクリ」。他人の音楽は金輪際聴けなくなっちゃいます。
 そもそも、バンドの性格はデビュー・アルバムに現れる。このアルバムで、彼らはブルースの伝道に励んでおる。クレジットには各楽曲の著作権者たる黒人ミュージシャンたちの名がしっかりと記されている。このアルバムが売れるほどに、黒人ミュージシャンたちの懐もまた潤ったのである。

 初めてアメリカに赴いたストーンズを待ち受ける芸能記者たちに、ストーンズのメンバーたちは、リスペクトするミュージシャンとしてマディ・ウォーターズやハウリン・ウルフといったブルースマンの名を挙げたのだけれど、アホでマヌケなアメリカ白人記者どもは、その名を見たことも聞いたこともなかったそうな。アホでマヌケなアメリカ白人は、「ブルース」という偉大な音楽が自国の黒人たちによって行われておることを知らなんだ。「ブルース」は、ストーンズによって、アメリカに逆輸入され広められることになった。だから、黒人ブルースマンたちは、ミックやキースに対して感謝こそすれ、表だった非難はしておりませぬ。
 ま、アホでマヌケなアメリカ白人が見向きもしなかった「ブルース」に取り憑かれたのは、頑固でお茶目なイギリス白人だったということ。文化をも大量消費の対象としか考えておらぬアホでマヌケなアメリカ白人とは一線を画していたということなのでありましょうか。

 とはいえ、頑固でお茶目なイギリス白人にもとんでもない輩はいたりするわけで、本来、萬月さんが非難すべきは、ストーンズではなくそちらなのです。それは、何を隠そう"LED ZEPPELIN"その人たち。奴らこそが、黒人ブルースマンたちから「曲のアイデアから詞までパクって」おきながら、いけしゃあしゃあと各楽曲に自分たちの名前をクレジットして大金稼いだ張本人。ま、確かに音そのものは格好良い。でも、人間的魅力はゼロですな。とりわけ、ジミー・ペイジはほとんど詐欺師。

 とゆーわけで、全面的にプッシュしたいストーンズなんだけど、ミックは、女王陛下から爵位を授与されてウキキと喜んでおったりするわけで、どーにもいけない。ギャグかと思ったら本気で喜んでる風情だからわけがわからぬ。基本的にミックは商売人なのだろーな、とりあえず。というわけで、ストーンズの本質は、ミックではなくキースの方にあるんだろーねぇ。キース万歳!(2004.05.30)


03.SON HOUSE / FATHER OF THE DELTA BLUES
The Complete 1965 Sessions
いかりや長介ではない。念のため。

 今更言うまでもないけれど、BLUESやらR&Rというのは「ハズレ者」の音楽なのでして、ガッコや世間に何の苦もなく適応できておる輩にはそんなもんは全く必要ないのであります。そーゆーお方たちは、お上の顔色伺いながら電卓片手の商売人たちが作っておる、低劣な「カラオケソング」でも聞いておればよろしいのであります。ま、オレがわざわざ言わずとも、みなさんその辺のところはよくご承知であられるらしく、「反骨精神」なる言葉も昨今ではもうほとんど「死語」になっておるのでした。
 高校時代、髪の毛おっ立てパンクス気取ってた同級生も、有名大学など卒業して銀行員になったりしておるけれど、そーゆー賢い人にとってROCKやPUNKは、一時罹った麻疹(ハシカ)に過ぎなかったのでありましょう。若気の至りは今頃きっと、薄毛の至りとなっておるに違いありません。成功と満足を求めぬ者などどこにもありはしないだろうけれど、成功や満足は時として人を「鈍ら(なまくら)」で「無自覚な加害者」にしてしまうので日々自らを戒めねばなりません。
 そんな中、サン・ハウスおやじ殿は筋金入りの「ハズレ者」でありまして、「ハズレ者」の悲哀を頭のテッペンから足の爪先まで、全身で体現しておられたお方のように思われるのであります。
 1965年、すでに齢60を過ぎた「歌うたい」のおとっつあんは、ギターの鉄線をこれでもかと叩きつけ、「魂」を売り飛ばさずに生きてきた人間のGUTSをその呻き声で大地に轟かすのであります。ま、POPとは全く縁のない音楽ですけどね。「純」と「素朴」を忘れかけた時、聴いてくらはい。     (2004.05.23)

"Grinnin' in your face"の訳詩を少々
      ♪ 笑われても気にすんな   笑われたって気にすんな
        よく覚えとけ  ホントの友人は見つけにくいもんなんだ
        笑われても気にすんな
        みんながおまえを突っつきまわす   みんながおまえを引っ張りまわす
        おまえが背中を向けるとすぐに    やつらはおまえを潰しにかかる
        覚えておけよ ホントの友人は見つけにくいもんなんだ …………



02.JIMI HENDRIX / AXIS : BOLD AS LOVE
Axis : Bold As Love
観音様より偉いロックの神様。でも、ジャケ買いはしねぇな。

 ジミヘン最初に聴いたのは、中坊の頃。ロックの名曲集めたオムニバスLPの中に入っておった"Purple Haze"。でもって、最初に買ったジミヘンのアルバムは、『ワイト島ライブ』。なけなしの小遣いから月に1枚のLPレコードを買うことを無上の喜びとしていた少年は、「ん〜。失敗だったかも……」と絶望の淵に叩き込まれたのでありました。
 だがしかし、その後、FMラジオのスピーカーから流れ出でたる"Little Wing"。悲しいやら切ないやら情けないやら、ハート切なくペーパームーン状態に陥った少年は、この曲が収められておるところの当LPを、隣町のレコード屋までチャリンコ漕ぎ漕ぎ買いに走ったのであります。
 ROCKしてFUNKしてGROOVEしまくる縦横無尽なギターとボーカル聴きながら、レコードの溝を磨り減らすその度ごとに、やはりこのお方はナチュラル・ボーン・ブルースマンであったのだな、という思いが募るのでした。
 一度しかない人生、どうせドラッグ喰らって命縮める覚悟なら、このくらいのモンをエイヤッと捻り出して頂きたいもんであります。そして、テクも根性も覚悟もない虚弱体質不良中年と成り果てたオレさまは、風邪ひきかけたら葛根湯飲んで早めに寝るのでありまする。くかかのか。   (2004.05.19)


01.MAKOTO AYUKAWA / LONDON SESSION #1 & #2
# 1    # 2
ウチのポストから盗んだヤツ、しっかり聴けよ!

 第1回がこのCDってのに、ユーコさんが横から異論を差し挟んでおるのだけれど、日本人でROCKやってるオイラとしては、これでいいのだ!と言いつつ、昨日久々に聴いたら、やっぱりエガったというのが単純な理由であったりするる。
 でもって、思い起こせばこのCD、いわくつき。#1と#2の両方をネット通販の中古ショップで注文したら、佐川急便の配達さんがポストにテキトーに差し込んで帰ったもんで、抜き取りにあっちゃったのだな、これが。で、今持ってるのは改めて新品で購入したヤツ。
 佐川さん、どーにもイカンです。クロネコさんとペリカンさんに軍配上がりまくり。だいたい、「飛脚」のマークがキュートでない。
 で、これ、LONDON行った鮎川さんのWilkoさんとのセッションなんすけど、BLUESとR&Rの定番をパキパキッと決めてくれとります。
 いやー、マジで、こーゆーバンドがやりたいっす。じゃ、やれ!   (04.05.16) 

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